大絶叫して、私は一目散に走り出す。


「ええ!?ちょっと美名!?アンタ荷物………っ」


李子の驚きまくりの声が聞こえたけど、振り返る余裕は無い。


「ごめん李子っ!後で私の家に届けてーーーー!!」


それだけ言い残し、道行く買い物客を上手くすり抜け、デカイ我が家までひたすら走った。


玄関に駆け込み、一旦息を整える。


「あ、美名お嬢様、お帰りなさいませ。李子様とのお買い物、いかがでした?」


谷内がのほほんと私に尋ねて来る。


「…………最っ悪!!」


私が不機嫌バリバリに答えたので、谷内は目を丸くした。