このまま意識を飛ばせたらどんなに楽かと思いながら、せっせと止まらない汗を拭い去る。


「お父様……」


また李子が信じられないって声を出してるのが聞こえた。


李、李子も聞かされてなかったんだ…………


私はまだ男嫌いだから両親が秘密にしてたのは分かるけど、李子は普通の子なのに!!


おじ様、おば様、ヒドイですわ!!


「学園長!私達の保護者には、許可とったんですの!?」


高等部3年の先輩が高い声で、学園長に猛抗議。


取り巻きのお嬢様達も、何度も頷いていた。


『ハイ。全保護者の許可は頂いておりますよ』