「ああもうどうしよう……参ったなぁ………」


何気なく洋夢達と出かけた先で美名を見た瞬間、どこかで会った気がしてならなかった。


思い出せない……だけど絶対会った事がある。


聞いてみたけど、“会った事は無いと思う”言われて、やっぱり勘違いかと思ってた矢先。


「何だったんだろうなぁ、あの子。“男なんて大嫌い”って。あ、犬だーーー」


美名が絶叫して逃げ出して、李子がパニックになって立ち去った後、歩きながら洋夢が言った。


犬………?――――…ああっ!!


その時、やっと6年前に会った子だと思い出したんだ。