この子の言う通り、私はサバが苦手。


確か前に慎之介に言ったハズだけど、忘れてたのね。


「あ、そうだ!!美名サバ食べれないんだっけ!!悪かったな」


慎之介がしまった!と私の頭に手を伸ばした。


ところが――――…


「触んな」


不機嫌スイッチONになった洋夢が、私を慎之介から引き離した。


ポスンと洋夢の胸に倒れ込む私。


慎之介がムチャクチャ苦くマズイ食べ物を食べた様な顔に変身した。


「独占欲強い男は嫌われんぞ、洋夢」


「ウッサイな。そんなに独占欲強くねぇよ」


利晴がフハッと吹き出す。