Lieのリーダーが腰を折り、顔だけ私に近づけた。


通常なら逃げ出す距離だけど、足が床に接着剤でくっつけられた様に動かない。


「オレ……お前の事彼女にしたいんだよ」


いつもおちゃらけてる洋夢が、真剣な表情を一切崩さず言った。


言われた方の私は――――


「…………」


瞬きを意味も無く、何回も繰り返す。


時が経つにつれ、頭が緊急事態に追いついて来た。


か…のじょ?


い、今、洋夢私の事“彼女”にしたいって言った!?


「なっ、ななな、アンタ何言って!!」


混乱のあまり、両腕をブンブン振りまくる。