「なんで雲がいいんだよ」


!?


突如視界に慎之介が入って来て、ガバッと猛スピードで体を起こした。


「し、慎之介!?アレ李子は!?」


さっきまで隣でLieを見て騒いでた李子の姿が見当たらず、慎之介に聞いた。


「李子ならジュース買いに行ったぜ。今洋夢と利晴が試合中だから、オレヒマなんだ」


利晴が華麗なスマッシュを決め、洋夢が地団駄を踏んでいる。


おかしくて、知らない内に笑みが零れていた。


「美名、ようやくオレ等が傍にいても笑ってくれる様になったよな」


慎之介が嬉しそうに言った。


「そう?」