ギャーギャー走り回る洋夢と慎之介を眺めて言っても、利晴は表情を変えない。


小さくため息をついた後、自分と洋夢の消しゴムを手に取って、ビュンッと投げた。


「イテッ!」


「イッ……」


見事に2人に消しゴムをヒットさせた利晴。


「座れ、テメェ等」


物凄い低い声で凄まれ、洋夢と慎之介は一瞬で小さくなった。


「やるね、利晴。利晴がリーダーになればいいのに」


李子が私に言った。


「私に言わないでよ……それより私料理、ちゃんと出来るかな………」


今から不安になって、髪を指でクルクルする私だった。