他目的室に入ると、もう結構な人がいた。



「クラスは?」



「2Cです」



「男子の方は来てないのか?」



「えっ、まぁ…」



「たく、しょうがねぇな。いいや、とりあえず席につけ」



入ると先生に点呼を取られ、そのまま流れるようにして一番後ろに座った。




「もしかして、仁香子ちゃん?」



名前を呼ばれ、顔を伏せていたあたしは上へとあげる。



「あっ、2Bの…」



「御堂桐平だよ。覚えてる?」



えぇ、覚えてますとも。

イケメンのあなたの胸を借りて大泣きしたんですから。