バタン。ボフッ。
ベッドにダイブし、顔を伏せた。
あーあ、お母さんが太一なんて名前出すからテンション落ちた。
――太一。草壁太一。
あたしの隣に住んでる幼なじみで、好きな人。
あたしは中学2年の頃に一度お父さんの転勤でここを離れた。
しかし、向こうの仕事が終わってまた戻ってきた。
太一とは小さい頃から隣同士で仲も良かった。
物心ついた時にはもう好きになっていたけど、付き合うとかわからなかったし、太一の側にいられたから良かった。
だけど引っ越しが決まった日に太一から告白され、嬉しかったけど何も言えなかった。

