私は梅干しが嫌いだ。 だってすっぱいんだもん。 「お兄ちゃんから梅干しマンの 目覚まし時計もらって 毎朝あれで起きてるくせにー。」 「やめて、その顔。」 お母さんは自分で鼻を 人差し指で押しブタのマネをした。 私はさっさと朝ご飯を済まし 支度をおえて自転車に乗る。 まだ少し冷たい風が頬に当たる。 住宅街を抜けて 右に曲がると… 「きれー…。」 桜並木が待っている。