すれ違う恋の行方

北条さんはあたしの姿を見るなり、またあの時のように睨む。


あたしはこれ以上面倒は御免だと思って、トイレから出ようとしたら…


「あたし、アンタのこと許さないから」


と、あたしの背に向かってそう言い放っていた。


ったく、この人はいつまであたしに勘違いしているんだろう…。

あたしは一応足を止めて、後ろへと振り返った。