すれ違う恋の行方

『生まれるわけないじゃ~ん!!あんな春樹にさっ』


精一杯の仮面をかぶって、満面の笑みで返すあたし。


好きだった…

春樹のことが…。


『それに、生まれてないから今のあたしらがあるんだよ』

「確かに!」
「美鈴たちには、男女の隔たりがないもんね!!」

『うんうん』


あたしの言葉に納得したユキたちは、笑顔であたしにそう言った。