『あ、なんか始業式終わったみたいだよ』


ふと外を見ると、体育館から渡り廊下を通って、戻っていく生徒の姿が…。

いつの間に、そんな時間が経っていたんだろう?


「じゃぁ、戻るか」


そう言うと、水瀬くんはタバコを床に押し付け火を消した。


『そぉゆうことするから、タバコ吸ってるのは誰だ?って学年会議になるんだよ』
「いまさら、吸ってるヤツ挙げたらキリがねぇって」
『たしかに』


って、納得してしまうあたし。

『そういや、水瀬くんは何組なの?』
「あー、まだ掲示板見てきてねぇ」
『何やってんの…。さっさと見てきなさい』
「へいへい」


あたしがそう言うと、水瀬くんはめんどくさそうに答えた。
そんな水瀬くんを置いて、あたしは一人ドアのほうへ向かう。