「そんな薄着で来るなんて。若さ故の過ちですね。私なんか寒いとすぐ腰にくるので……」


教授はハハハと笑って眼鏡を指で直す



マフラーからかすかに香る煙草の匂い



「/////」


まるで教授が抱きしめてくるているみたいで
心臓がドキンドキンと熱く鼓動し始めた




「寒かったでしょう。手がが氷のように冷たい」



教授はそう言って私の両手を自分の両手で包み込み

ハァと温かい息を吹きかけてくれた




「……あ」



その時白い結晶が視界に飛び込んできて
ふと空を見上げると、無数の雪が降り落ちてきた


「たしか夜九時以降の天気予報は雪でした」



私同様に空を見上げポツリと呟く教授



その間も二人の手を繋がったまま




「あの……、良かったら晩御飯でもどうでしょう////」

「え…?////」

「いや、もう済ませてるならいいんですが////」




恥ずかしそうに呟く教授に

是非ともご一緒にと満面の笑みで私は返した






「一号、袋には二百九十万円しか入っていませんが…」

「あ、生活費に十万だけ抜いちゃいました」

「抜かりない人ですね・・・。勉強になります」