「教ー授っ!」



そんなある日、世間がバレンタインとにわかに騒ぎ出す頃

学校を終えた一号が研究室に出勤してきました



「はい?」

「今日何の日か知ってます??//」


――ほっ、ほんのり顔が赤いぞ一号!!///



なーんて心の中で叫びながらも、決して顔には出さないという

演技派俳優の私がとぼけてみます



「二月十四日ですよ!知らないんですかっ!?///」

もちろん嫌でも街を歩けば目につく事なので知っています

しかしここもとぼけて少し様子を見てみましょう




「ほう…あ、女の子の日…ですね」

「それ…、どういう意味ですか」

「月に一回やってくる女の子の日。違うんですか?」

「――ちっ違いますよ!私はもう一週間前に終わりました。って何言わせるんですかっ!!/////」


!実験結果!
聞いてもいないことまで喋るのは
一号の素晴らしい長所であるが、簡単に口を滑らすうっかりさんでもある事は否めない



「バレンタインですよね。すでに院生からあんなに貰いました」


私は入り口付近にある詰まれた段ボールを指さしました



え?と半信半疑の一号は段ボールへ近寄り
“シュウ教授”とハートマーク付きで書かれた箱のフタを開けると

その中にはぎっちりチョコレートが敷き詰められています