結局今までのことは全て実験だったことも知らず

私は熱さにうなされたままだ


教授は実験結果をものの数分で書き上げると

書類をまとめてデスクワークを終えた



「一号、起きてください。実験は無事終了しましたよ」


そう言って私を起こそうとするが、まだ意識朦朧のまま


「寝起きは悪いタイプですね…一号は」



らちがあかないと思った教授は
一息つくためにコーヒーを作る準備を始めた




「きょーじゅ…っ////」


うなされてもなおその存在が頭から離れない私の寝言を



「なっ!/////」


教授は恥ずかしそうに驚く


「この前教授が買ってきたコーヒー、床に落としてみんなパーにしちゃいました…」

「えええっ!?」



まさかのカミングアウトに
教授が慌ててコーヒーの瓶の蓋を開けると


私の寝言通り、入っているはずの豆がすっからかんになっていた





「このコーヒー、一つ一万もしたのにぃ……」


ガッカリと肩を落とす教授


まさか隠していた内緒の事実がポロリと零れてしまった事などつゆ知らず

私は悶々と教授の甘い言動にうなされ続けるのであった