「で、体温は朝何度でしたか?」

「体温?えっと…六度三分です」

「腹痛や下痢などは?」

「いえ、無いですけど……」


教授は私の答えを紙に走り書き


それはまるで病院の先生と患者みたいなやり取りだ




「便は何回?」

「朝に一回……!」


――もしかして!!



「もう少しイケブクロを〇、三グラム入れた方がよかったかな。いやオカチマチ一、〇五増やした方が……」

「教授!!また私の体で実験しましたね!?卵焼きに怪しい薬入れたんでしょ!」

「――ぬぁああっ!」




ガターーンッ!!


ブツブツと独り言を呟く教授に一喝すると


教授はその声に驚き
まるでドリフのコントのように後ろへひっくり返り、椅子から転げ落ちた


その反動ですぐ近くの棚にぶつかった教授の体

そして――!




ガコーーンッ!!



見事に棚の上にあった、たらい(何故こんな場所に!?)が教授の脳天を直撃した



「いっ……!」


あまりの痛さに頭を抱える教授




私はその姿にどこか晴れ晴れした気分になった