「たくさん食べてくださいね」


そう言って、再びフォークにさした卵焼きを私に


私は何の躊躇なく口を開け
教授の手作り卵焼きを堪能した




体調を崩した私を心配し家までお見舞いに行こうとしてくれた途中
道端で座り込んだ私を見つけてくれて

その後車に乗せて、買い物までしてもらっちゃって


最後にはわざわざお手製の卵焼きまでご馳走してくれる




教授って

スイッチが入ると話は長いし
めちゃくちゃな実験させられるし
時に意味不明な行動するし
と思いきや少年みたいな可愛いとこあるし……



ホント謎な人





「どうしました?ニヤニヤして」

「……秘密です!教授っ、卵焼き」



あーんと口を開けて待つ私に

クスクスと笑って卵焼きを食べさせてくれる





その風景はさながら

恋人同士のような甘い二人だけの空間のようだった








――次の日



「昨日はありがとうございました。スッキリ元気になりましたよっ!」


学校が終わり、元気よく教授の研究室へ顔を出した私

「それはよかったです」


デスクワークをする教授が嬉しそうに笑ってくれた