この展開は間違いなく話が長くなる空気!


本来なら一刻も早く話を折り曲げたいところだが
そんな気力もない私はただ話が一分一秒でも終わる事を祈るだけ



「――とまぁ、そんな感じで作ってみました」


教授は十五分間、卵焼きを作る工程から始まり

何故か全く関係のない金魚とデメキンの違いまでを織り込み
最終的には目玉焼きには醤油?ソース?というどこまでも尽きない疑問を深く掘り下げた話を熱弁した




「一号、あーん」

「えっ////!?」


その時持参したフォークで卵焼きをさすと

そのまま私の口へ運んできた



「私が特別に食べさせてあげます」


満面の笑みで見つめられ



――ううう……カッコイイ////



私は赤面しながら渋々口を開けた



パクッ、モグモグ……


「どうでしょう?」



私を見つめる教授の不安そうな顔色




(☆д☆)コッ、コレハ!




口の中に広がる虹色の甘いハーモニー!

卵のふんわり柔らかい食感は
刈り取る前の、あの柔らかい羊の毛並みのようだ!!



「美味しいです、教授!」

「おぉ!それはよかったです」


全く予想外の美味に私は驚く私を
教授は嬉しいそうに返してくれる