――ガシッ!
足がふらついて倒れそうになった私を
教授がとっさに抱きしめてかばってくれた
「大丈夫ですか?相当体熱いですよ」
教授は心配そう言って、私の額に手をあてる
「……////」
意識朦朧の中、力無く教授にもたれかかりながら
顔を赤くして自分の身を委ねる私
――私の事……心配してくれてたんだ
今日もバイト休みますの電話した時は
そんな素振り見せなかったのに
「ひとまず横になってください」
敷いた布団に優しく私を寝かせると教授は
そのまま自分が持ってきた袋からガサガサと何かを取り出した
「これ…、一号の口にあうかわかりませんが」
タッパーをテーブルの上に奥と蓋を開けて私に差し出した
「あ……」
中には綺麗に焦げ目がついた卵焼きが数個入っていた
――でも何で卵焼き?
教授の差し入れに感動して一瞬胸がいっぱいになったが
現実に戻った途端真っ先に疑問が浮かんだ私
「だし汁二分の一cc、砂糖大さじ一、砂糖少々、隠し味にみりんをほんの少しを入れて、フライパンに油を大さじ一を入れて暖めて……」
「……」
