全く想像出来なかった展開に頭の中がこんがらがる私
一軒家というよりもお屋敷に近い古き良き日本家屋の建物の中は
考えていた以上に立派でその豪華さに言葉も出ない状態だ
「母さんは?」
「奥様は母屋で稽古中でございます。終わり次第顔を出すから、リビングで待つように。と伝言でございます」
教授が何気なく聞くとメイドは頭を下げたまま即答で返す
「一号?こっちですよ」
「ははい!」
室内に飾られている高価そうな花瓶やら掛軸やらを眺めていた私に、教授が声をかけてきた
辺りを見回しながら先に歩く教授の後を追いかける
床はピカピカだし、何がすごいって木の香りと柱などに彫られた彫刻など
随所随所が綺麗でまるで芸術品のように品が高いことだ
うちのオンボロアパートとは天と地ぐらいの差がある
いや、比べちゃまずいな
逆に比べたら申し訳ないか!
あんなオンボロアパートなんかオンボロアパートなんか…っ!