私はじゃ!と半ば強引に話を終わらせその場から立ち去ろうとした



その時ガッ!と手首を掴まれ
無理やり海翔に足を止められた



「ヤバい仕事してんだろ?何かあったら遅せぇだろうが」




真剣な眼差しで私に問いかける海翔



「お前の事を頼むって昔からおじさんとおばさんに言われてんだ。繭を守るのが俺の役目なんだよ」


――なっ、何よ急に///

真顔でそんな事言われたら少し…ドキッとくるじゃん




普段はいつも私のことからかってばかりで
私より身長が高いことを棚に上げて見下してるくせに


突然ふいに守るとか言われてもこっちが調子狂うっつーの




「そんなの昔の話でしょっ!ほっといて!///」



私は顔を赤くしたまま強引に海翔の手を払いのけ去っていく




「ったくよ……」


やりきれない表情を浮かべ頭をガシガシとかきむしりながら、深いため息をつく海翔



「石頭はてめぇの方だろうが。昔の約束だけで…こんなに心配するわけねぇだろうがよ……」

「おい、宮地」

「ぁあ!?」


苛々したまま背後から声をかけられギラリと睨みつけながら振り返ると

そこには学校一恐れられている犬猿の仲、生活指導の教師がニッコリ笑って立っていた



「とりあえず会議室行こうか」