頭の上に???と浮かぶ教授をよそに

櫻子は自分の世界にどっぷり浸かっている



「ちょっ、あの!」



せっかくいい雰囲気を台無しにされ
ムッとしながら櫻子に食いつこうとした瞬間!!




「繭!大丈夫か!?」




扉が開いたままの研究室に現れたのは、何故か海翔だった



「海翔!?」

「繭の後つけて行ったら大学院に着いてよ、んで繭の事聞いたらここに入るって言うし。そしたらそのオバサンがここに乗り込んでさ」

「これでもまだ二十代前半ですっ!失敬な!!」



驚く私の前で海翔と櫻子が何故か言い合い




「てめぇか教授っちゅー奴は!俺の繭に手ぇ出しやがって」

「は~い~?」

「しらばっくれんじゃねーぞ」

「ニホンゴツウジマセ~ン」



教授の胸ぐらを掴み眉毛を釣り上げて詰め寄る海翔だが

教授は平気な顔をしてニヘラと笑い余裕の表情を浮かべている



「ちょっと!いつから私はアンタのものになったのよ!?」

「キャァアアア!愁さまが暴走族に絡まれてますおおお!!」





なんだ!?

この動物園状態はぁあ!?




波乱の幕開けはすぐそこまで近づいていた