「ご馳走でした」


カップラーメン三つ
宅配ピザのLサイズ一枚
最後の締めにみかん十個


その全てをペロリと平らげた教授の顔色は平常に戻って

こけていた頬も元通り



無精ひげも綺麗さっぱり無くなって、ボサボサ頭もなーんとなくいつも通りに戻っている



――お腹いっぱいでこんなにも容姿が変わるかね

つーか自分で用意できるメニューじゃない!?コレ



私がわざわざ手間をかけて出すような、手作り料理じゃないものばかり要求しやがって!


どうせなら私が作った料理しか食べれない!とか

そういう気が利いた事ぐらい言って欲しいもんだわい



「とりあえず私、この部屋掃除するんで、教授は外に出て下さい……」


ハァと溜め息一つついて
後片付けをしようとした時


教授に腕を掴まれてグイッと引っ張られた




「……もう来てくれないかと思った」




苦しげな表情を浮かべ教授が辛そうに呟く


私はその言葉を腕の中で呆然と聞いた



「インフルエンザなんて嘘なんでしょう?本当は私に会いたくなかった…、違いますか?」

「うっ……////」