「……嫌だったら言って?でも、俺が抑え切れなかったらゴメン。」
ヤンキーのくせに、優しい彼。
「……っ…んっ……。」
彼の手があたしの身体に触れるたびに、漏れる声。
さっきのDVDに映ってた女の子みたい……。
「……な、永瀬…く…ん……。」
「……ん……?」
「………怖く…なってきた…。」
わからない。未知の世界。
どうなるの?あたし……。
「…大丈夫。俺と一緒だから。」
さっきと変わらない優しい彼。
彼とあたしはギュッと抱きしめ合い、一つになる。
一つになるってこういうことなんだ。
なんだろう……こんなにも近くにいるのに、もっと溶け合ってしまいたくなるくらい、もっと触れていたい。
触れるたび、もっと、もっと、もっとって……
彼が欲しくなる。
ヤンキーが苦手だったあたしは、どんどん彼に惹かれていく。
彼も、地味で暗いあたしを好きになってくれた。
恋って……こういうことなんだ。
ドキドキすること、
触れたいと思うこと、
キスしたいと思うこと、
もっとって……身体が熱くなること……。
全部……恋なんだ。
.

