初恋は夢の中

美加子が、また話し始めた。

『それがね…。先生が突然、美加子にそっくりな娘が入学してきたよ、って。美加子が、蘇ったかと思ってビックリした…って、言ったの』

「それって…」

『そう、美和子よ!』

「アタシ…」

『先生ね、毎日楽しそうに報告するの。今日はコウだったとか、今日は元気なさそうだった、とかね…。美加子に似てる所も有るけど、やっぱり違うんだよなぁ…って、なんか楽しそうに…』


私は、驚いた…


『だからね、私。先生が、笑っていてくれるなら、って思って美和子と先生のコトを、恋仲になるように頑張ってみた訳なのね…』

「今、思えば…」

『ねぇ…。心当たりあるでしょう?なのに、先生ったら堅物なんだから…』
と言って、美加子が笑った。


釣られて、私も笑った。