初恋は夢の中

――― 。



何分…

いや、何時間…

経ったのだろうか…?


―― ユメ? か… ――





ホッとした時、突然、名前を呼ばれた。



私は声のする方を、そっと見た…。



ソコには、艶やかなマリンブルーのワンピースを着た、女の人が立っていた…



「誰?」

『私?』


私は頷き、女の人が話すのを待った。


『ミカコ…』

「ミカコ…って、あの美加子さん?」
驚いて、私は立ち上がった。


二人は、向き合う形になった。


私は、美加子を上から下まで何度も、見渡した。



『なに、そんなに見てんのよ!』

「だって…」

『だって、死んでるんでしょう?ってコト?』


私は、何度も頷く。


『勿論、死んでるわ!』
美加子は、アッサリ言った。


「だ、だって! あ、足あるじゃん…」
私は、震えながら言う。


『フフッ…。幽霊だからって、脚が無いとは限らないのよ!』
美加子は、可笑しそうに言う。



私はまた、気を失い掛けた…