初恋は夢の中

鼓動もやっと、落ち着いた…



そろそろ、起き上がろう…



私は、体を動かそうとした瞬間…


何かが、私の腕や脚を押さえつける。



恐くて、声が出ない…


瞳だけを動かし、辺りを見回す。



何がどうなっているのか、分からなかった…



私を押さえつけているモノが、何もナイ…



なのに、体は動かない…



頭が混乱する…。





ヒタッ… ヒタッ… ヒタッ…



頭上で、裸足で歩く音がする。



「 … … … 。」
言葉にならない。



瞳さえ、向けるコトが出来ずに、恐怖で総身立つ。



ヒタッ… ヒタッ… ヒタッ…



また、移動した…



―― 先生。助けて ――