初恋は夢の中

プランナーの人達も、桃子達を探して慌ただしく、動き回っていた。



この数分で花婿は、ホモ疑惑や花嫁が父親と逃げた…などと、良からぬ噂が飛び交っていたのだ…。


進藤先生は青ざめて、憔悴しきっていた…。

花婿の事を知ってか知らずか、当の本人は、呑気だった…。


周りが、あたふたしながら準備を急ぐ。


「まぁまぁ…。そんなに慌てないで…」
桃子が、私達に言う。

「慌てるわよぉー!桃子がチャペルに入って来なくて、ビックリしたんだからねっ!」
夏香が、桃子に怒った。


この騒ぎで夏香も、テンションが上がり、声を張り上げてお説教をしたのだ。

勿論、プランナーの声は届かなかった…
そしてお説教の途中で、タイミング良く(!?)ドアが開いてしまった…。


二度目の拍手が、また静かに止んだ…


今度は、私達4人が固まった…



プランナーが慌てて、桃子に歩く様に言うが、肝心のお父さんがこれまた、居ない…



夏香に途中まで歩いて貰い、その間に桃子のお父さんを探しに行く私達…



桃子のお父さんは、トイレに居た所をプランナーに見つけられ、夏香と無事に交換したのだった…。