初恋は夢の中

先生は、進藤先生の控え室に。

私は、桃子のいる控え室に行った。



「もーもこ。」

「美和子ぉー。」

「おめでとう。とっても、綺麗よ!」

「ありがとう!」



そして、傍にいた桃子の両親にも、挨拶をした。



「桃子…。緊張してない?大丈夫?」

「なんとか…。でも、心配なのは、お父さんなの…。緊張して、あんな感じ…」
と、桃子の視線を追う私。

桃子のお父さんは、立ったり座ったり、フラフラ歩いたりと、落ち着かない様子だった。

さっき、挨拶した時とは別人のようだった。

私は、笑いそうになるのを堪え、桃子に目をやった。




「桃子!おめでとう!!」

声のする方を見ると、真理と夏香だった。

「久し振りぃー!元気だった?」

それぞれに、抱き合いながら挨拶をした。


「なんか二人共、変わっちゃったねぇ…」

私は、二人をみた。

「そんなにすぐ、変わらないわよぉー。ねぇ。」
夏香が、真理に言った。

真理は、満更でもない仕草で、そうよ!
と、言って髪を触った。



式の時間になり、私達はチャペルへ移動した。