初恋は夢の中

「美加子さん…、先生に会えて良かったって。先生に会っていなかったら、あそこまで長く生きていられなかったって…。」



先生は、えっ…と、いう顔をした。


「先生…。もしかしたら、自分と一緒になってなかったら、美加子さんはもっと長生きしたんじゃないかって…、 後悔してた?」



あぁ…、と頷く先生。


「もし先生以外の人と、結婚していたらもっと命は短かったって言っていたわ。先生と出逢えて、本当に美加子さんは良かったのよ。」



先生は、静かに涙を流して泣いた…



「美加子さんが亡くなって7年経つけど、ずっと先生が心配だったって…。 先生を一人に出来なかったから、この家に一緒に居たんだって…。先生が泣くから、一人に出来なかったって…。」


「 … … … 。」



先生は静かに、私の話を聞いていた…