初恋は夢の中

先に、口を開いたのは私だった。


「先生…? 私のコトは気にしないで、聞きたいコトがあったら言って?」


先生は、終始無言だった。





静かな時間が流れる…




私は、分かっていた…。


愛する者が、目の前から突然いなくなると、
悪い想い出より良い想い出が残り、
ソレは、今も生き続けているコトを…



先生は、美加子さんの面影を私を通して、今も見続けているコトも…





時々、寝言で美加子…
と言ってるコトも…



そして、涙を流しているコトも…





私は、亡くなった人に永遠には、
勝てないコトも…