なぎは、赤くなった頬を膨らませ
俺のこと涙目で上目づかいで見る
あまりの可愛さに、抱き締めたくなった
でも…ここで俺がなぎを抱き締めた場合
なぎが、拗ねる可能性大だ

志岐さんに会うまでの数十分
口をきいてくれないだろう
それは、絶対嫌だから我慢しよう

「恭ちゃん」

「おみくじ引くか」

「うん」

僕は、おみくじを引くために歩きながら
去年も、いろんな事が2人の間に起きた
今年こそは、何も起こらず…
2人穏やかな1年であってほしい


「なぎ、どうだった?」

「恭ちゃんは?」

「俺は、大吉」

「僕は、吉」


恭ちゃんは、僕の吉をとり
自分の大吉を僕に渡した。