「じゃあ、桐谷君よろしくね~♪」

「・・・。」

「・・・。」

「あたし寝るから」

「ふうん」


それから1時間くらい経った。

ベッドの中にあたし以外の誰かがいる・・・?

「桐谷先輩?」

「あんた・・・」

「あんたじゃないですよ!!どうしてあたしのベッドの中にいるんですか!!」

「どうしてって・・・。寝てるあんたが可愛かったからつい。」

「か・・・可愛い?」

「うん」と言って優しく笑った。

「そういえばあんたの名前は?」

「向井彩音・・・。」

「彩音ね」

「先輩って下の名前なんていうんですか?」

「優也だよ」

「優也・・・。」

「どうかした?」

「なんでもないです。」

「そう」

「もう1回寝ますね。おやすみなさい」

「うん」

5分もしないうちに彩音は眠ってしまった。


「反則だろ・・・。」


なにが反則なのかは知らない・・・。

これがあたしと桐谷先輩の出会いだった。