「あ、ごめん」 俺はとっさに掴んだ 彼女の腕をパッと離した。 彼女はかぶりを振る。 「ごめんなさい… 覗き見しちゃって…」 「いや」 「今日、想いを伝えようと 思ったのですが どこにいるかわからなくて 探し回ったらあの教室で見つけて…」 もじもじと言う彼女。 今、彼女は勇気を出そうとしている。 一生懸命な彼女を見て つくづく俺って楽なほうばかりに 逃げてるな。 でも、今は彼女の想いを 受け止めるだけ。