……眠い。
一限目、数学。
苦手なんだって、文系一直線なんだって。
欠伸を噛みしめながら、ぺらぺらと教科書のページをめくる。
少しぼうっとしていたら、どこやってるのかさえよくわかんなくなってしまった。
手持無沙汰に持ったままのシャーペンで、ノートに意味のない落書きを描く。
そのまま、ぼぅっと朝の事を思い返した。
私の後ろに座る山下は、中三からずっと同じクラス。
高二で百八十センチ越えの身長、長い手足。
それを駆使して、部活はバレーボール。
てか、でかい。
一度聞いたら、バレーやるにはもう少し欲しいとか言ってたけど、高二でそれだけあれば十分じゃないでしょうか。
しかも、まだ伸びてるとか。何その、DNA。
私の身長が百四十センチ台だから余計感じるんだと思うけれど、四十センチ近く差があると面と向かって顔を見るのだって結構大変なのだ。
右手で、頭に触れる。
朝、山下の手がのせられた、部分。
それだけで、それを思い出すだけでも顔が熱くなる。
中三から、そして高校に入ってからも合わせて二年以上クラスメイトをやってれば、そりゃまぁ他の人よりは仲は良いと思う。
朝の肘掛もどきも、その一環。
身長差でからかってきては、はむかう私で面白がるのだ。
「……子供」
ぽつりと呟いた言葉に、隣の梶原が視線を向けてきたけれど気づかない振りして頬杖をついた。
一限目、数学。
苦手なんだって、文系一直線なんだって。
欠伸を噛みしめながら、ぺらぺらと教科書のページをめくる。
少しぼうっとしていたら、どこやってるのかさえよくわかんなくなってしまった。
手持無沙汰に持ったままのシャーペンで、ノートに意味のない落書きを描く。
そのまま、ぼぅっと朝の事を思い返した。
私の後ろに座る山下は、中三からずっと同じクラス。
高二で百八十センチ越えの身長、長い手足。
それを駆使して、部活はバレーボール。
てか、でかい。
一度聞いたら、バレーやるにはもう少し欲しいとか言ってたけど、高二でそれだけあれば十分じゃないでしょうか。
しかも、まだ伸びてるとか。何その、DNA。
私の身長が百四十センチ台だから余計感じるんだと思うけれど、四十センチ近く差があると面と向かって顔を見るのだって結構大変なのだ。
右手で、頭に触れる。
朝、山下の手がのせられた、部分。
それだけで、それを思い出すだけでも顔が熱くなる。
中三から、そして高校に入ってからも合わせて二年以上クラスメイトをやってれば、そりゃまぁ他の人よりは仲は良いと思う。
朝の肘掛もどきも、その一環。
身長差でからかってきては、はむかう私で面白がるのだ。
「……子供」
ぽつりと呟いた言葉に、隣の梶原が視線を向けてきたけれど気づかない振りして頬杖をついた。


