美味しいプライド

「昔話でさ、飯を食わない女房、って話し、知ってる?」
って
私はいきなり何を言い出すんだ、と思いつつ首を振ったんだ。
「ケチな男が、お米がもったいないから、飯を食わない女房ならもらっていいっていったら、理想どおりの女が来てくれたんだけど、実はその女の頭の後ろにはでっかい口があって、最後は男を頭からムシャムシャ食べちゃうんだ。」
その話なら聞いたことはあったけど、別れ話の最中に日本昔話なんて意味不明だし、はぐらかされてるとしか思えなかった
「それがどうしたの?その話とあたしのつながりがわかんない。」
イラだってそう叫んだら、聞き捨てならないというか、なんか物凄いこと事言われてさ
「かなえちゃんはさ、現実にそんな女いねーよってくらい男にとって美味しい夢の女っぽいんだけど、実は男の一番大事なプライドを、頭からパクッて、美味しそうに食べちゃう女の子なんだよ。」
そんなこと言われてあたし、どう言い返せばいい?
ねぇプライドって美味しいの?
あたし、ほんとにそんなもん食って生きいく女だと思う?ねぇ由美?」