キャハハっ!


ドキッ


どこからか段々と近づいてくる笑い声

はっとして顔を上げると 那智の極上スマイル

那智…それは反則です…


『とりあえず部室貸して?』


フワッと笑いながら那智は部室の鍵を出して?と言っているように片手を差し出した


『あ…うん…あっ…はい』
慌てて鍵を那智に渡すと 那智はクックッと笑いを堪えていた

あたしが首を傾げていると那智が部室の鍵を開け あたしの背中に手を当てて そっと中へ誘導してくれた

パタン…


グィッ


キャッ!?


部室のドアが開くと同時に那智があたしを引き寄せた

苦しいくらい強く 強く…


『那智…苦し…』


『……った……』


『え…?』


『マジでもうダメかと思った…』


消えそうな声で言う那智
那智…震えてる…


『那智…あたし…那智がずっと好き…那智の事…今も…ずっと好き…』


『俺最低男だよ?』


『じゃーあたしは最低女だね』


『じゃー俺ら最低コンビ?』


『…だね?』


那智があたしを離しあたしの両肩に手を置いて じっと見つめてきた


目が離せない…


『俺と…付き合って?』


極上スマイル…
彼女にしか見せなかった 那智の笑顔…


『………』


『ひな…?』


『あたしに?』


『はい?』


『その笑顔…あたしにむいてるの?』