なんだかさっきまで緊張していたのが嘘みたいに 今はとても冷静でいた


『話して ちゃんと気持ち伝えて?花奈さんもきっと不安だったんじゃないかな? 那智との事誰にも言わないし… あたしね 那智の役に少しでも立てたなら嬉しいし!』


本当は引き止めたい…

『雛には悪い事したと思ってる でも俺は雛に救われてた…』


『那智?一つだけ我が儘聞いてもらってもいい?』


那智は外を見ていた視線をあたしへと変えた


『いいよ!なに?』

那智は優しく笑う


『夏休み最後の日に花火大会があるの…一緒に行きたい…那智と』


ダメだよね…断られるって分かってた けど…

『いいよ…浴衣見たい。着てこいよな?』

那智が笑って言ったみたいだったけれど 夕日が反射して顔が見れなかった