定義はいらない

その夜、家に帰って悩んだ挙句

私はメールをした。


「先生からメールアドレスをもらえるなんて思ってもみなかったです。
 今度一緒にご飯行きましょう。」


すぐに返事が来た。


「連絡先あげた時、嬉しそうだったね。」


そうかもしれない。

亮ちゃんと別れてから2週間経っていた。

そろそろ寂しくなってきた頃だった。


「そう見えましたか?」

「見えたよ。」

「嬉しかったですよ。」

「今度、ご飯でもゆっくり行こう。」

「焼き肉がいいです。」

「じゃ、焼き肉で。」


それから連絡は一切していなかった。