後ろで業者が段ボールを運んでいた。
段ボールの中で植木ばちがひしめき合っている音が聞こえる。

その中には植物がいるはずだ。
もう少し慎重に運んだほうがいいのではないかと思った。

「いいえ。大丈夫よ。それより、ちゃんとあの子のお世話してあげてね」
彼女は言った。

シゲルは彼女に別れを告げると、店を出た。

春は別れの季節…。 そんなことを呟きながら歩く。