取り敢えず、花屋の女の言葉を信じてみることにした。
これは花で、植物。死体なんかじゃない。

シゲルは植木ばちを引き摺り、ベランダの前に置いた。

わずかだが、ここなら光も当たる。

コップに水をくみ、脳天からかけてみた。
そいつは嬉しそうに目を細めた。

近付いてみると、花のいい香りがした。