虹色の階段


あれからアタシは後ろをいっっっかいも振り向かずに教室に向かった

『何なの?!ちょっと顔がいーからって…ムカつく!!』

でも…
本当にカッコ良かった…

漆黒の髪に映える綺麗な赤色のメッシュ…
色白な肌に端正な顔立ち…

外見は本当にガストリア王子だった…

性格は全然違うしあり得ないけど。

ネクタイの色が緑だったからきっとアタシと同じ2年なんだろうな…

まぁ?
この学園広いからもう会わないだろうし?

気にするだけ損だよね?


ガラッ…


教室のドアを開け

『よし間に合った~!ナイス自分!!』

と、素晴らしい自分を讃えて席に着こうとした。

が、

歩いているのに進まない…
そして左肩が重く、痛い…
恐る恐る振り返るとそこには満面の笑みの

「天音…遅刻だ」

…丸ちゃん先生がいました。

くっそう!

これもあの俺様野郎のせいだ!!