虹色の階段


固まるアタシの目の前には…


『王子様…』


という一言が似合いそうな美形さんがいました。

それはもう、私の愛読少女漫画…
「トキ☆メキ 誰恋君恋俺恋」
に出てくる、ガストリア王子にそっくりだった…

男らしく熱血漢で民思いのガストリア王子に…


「…は?…あぁ、お前もしかして俺のファン?」


一瞬眉に皺をよせたが、1人で解決したように彼は言った。


『…ファン?』



ファンて何?
扇風機ですか?
扇風機ほしいんですか?

アタシは訳が分からず呆然と彼を見る。