「だんだん意識が薄れていって、チャイムの音が遠くに聞こえたところで記憶が途切れてます」
舞ちゃんが話し終ると、宮間刑事はいくつか質問をして、今度はこっちを向いた。
空木さんと会い、高岡さんが部屋から出てきたところでまで話したところで、再びノックの音が響いた。
舞ちゃんは刑事さんが頷くのを見てから返事をする。
「失礼します」
と、入ってきたのは宮間探偵事務所の所員さん達。
「……帰った方がいい?」
「構わん」
東屋さんが宮間刑事に訊くと、秋山刑事が返事をする。
それを聞くと、所員さん達は部屋の端の方に寄る。
秋山刑事があたしに話の続きを促す。

