「どうぞ」
舞ちゃんが返事をすると、宮間刑事と、スタイルがいい30代くらいのかっこいい女性が入ってきた。
「失礼する。刑事課の秋山だ」
「宮間です」
「昨日の事件の話を聞きに来たんだが、大丈夫か?」
「えぇ、大丈夫です。さきほどはすみません。二度手間かけさせてしまったようで……」
「気にするな。怪我を治す方が優先だ」
2人はベッドの側まで寄ってきて、宮間刑事は手帳とペンを出す。
「……では、大森さんは探偵事務所に依頼をしていたんですよね?」
「私、というか、瑠稀ちゃんが、ですけど」
「瑠稀……高杉さん、ですか?」
宮間刑事があたしの方を向く。
「……舞ちゃんがストーカーに悩んでるって知って、宮間探偵事務所に」
そこに行くまでの経緯は必要ないだろう。

