ドアにそっと背中を預けてほっと息を吐く。 「大森さん、どうでしたか?」 「まだ顔色が悪いけど、大丈夫そうです」 「そうですか。よかった」 東屋さんがそう言って微笑む。 「そういえば、宮間さんは?」 周りを見回して宮間さんの姿が見えないことに気付く。 「電話をかけに外に行きましたよ」 そう答える東屋さんの隣に居る空木さんの顔をじっと見る。 どっかで見たことある顔だ……。 「何か?」 首を傾げると、空木さんに不思議そうな目で見られた。