リビングなどに続くドアに宮間さんが手をかける。
それを止めようとした高岡さんが慌てて宮間さんの肩を掴む。
その腕を東屋さんが掴んで捻り、高岡さんが動けないように壁に押し付ける。
その間にも宮間さんはリビングに入り、左の方のドアを開ける。
宮間さんの後ろから、部屋の様子を窺う。
「舞ちゃんっ!!」
ベッドの上に横たわっている舞ちゃんの姿が目に入り、悲鳴に近い声を上げる。
ラベンダー色のブラウスの、右の二の腕の部分が引き裂かれていて、その下の皮膚もバックリと切れて血が出ている。
そして、腹部も血で滲んでいる。
床には血に濡れたナイフとワイシャツ、口の開いた舞ちゃんのカバンが落ちている。

