「……」


──あの時みたいに、あたしは何も出来ないの?


机の上の、お姉ちゃんと中学生のあたしが笑って写っている写真を見る。


……何が出来るか解らないけど、


答えが出るより先に足が動いた。


部屋を飛び出してエレベーターに向かう。


上の階にあるエレベーターを呼び寄せるが、なかなか下りてこない。


「あぁもうっ!」


側にある階段を使って1階に下り、管理人室の窓を叩いて管理人さんを呼ぶ。