舞ちゃんの仕事が終わったら東屋さんが迎えに行く、というのを1週間続けた日、あたしは図書館に行っていて帰りが遅くなった。 マンションのエントランスに入ると、舞ちゃんと東屋さんが居た。 「舞ちゃん、東屋さん」 声をかけると2人が笑って挨拶を返してくれた。 東屋さんが思い出したようにパンツのポケットから細長い白い箱を出した。 「これ、貰って」 それを舞ちゃんに差し出しながら東屋さんが言う。